Excel入力フォームの作り方完全ガイド|初心者でも10分でマスター

2025年7月14日

Contents

はじめに

毎日毎日、業務でExcelを使っていると、「もっと効率的にデータを入力できたらいいのに…」と思うことはありませんか?

実は、Excelには「入力フォーム」という、とても便利な機能があるんです。この機能を使うと、まるで紙の申込書のような画面でデータを入力できるようになります。難しそうに聞こえるかもしれませんが、実はとても簡単に作ることができるんですよ。

私は長年Excelを使い続けてきて、多くの方にExcelの使い方をお教えしてきました。その経験から言えることは、入力フォームを覚えると、Excel作業が格段にラクになるということです。

この記事では、Excel初心者の方でも安心して入力フォームを作れるよう、一歩ずつ丁寧に解説していきます。専門的な言葉はなるべく使わず、実際に手を動かしながら学んでいけるようにお話しします。

この記事でできること

この記事を読み終わる頃には、次のようなことができるようになります。

基本的なスキル

  • 入力フォームとは何かを理解できる
  • 簡単な入力フォームを一から作ることができる
  • 作った入力フォームを実際に使ってデータを入力できる

応用的なスキル

  • ドロップダウンリスト(選択肢)を使った入力フォームを作れる
  • 入力ミスを防ぐ仕組みを組み込める
  • 見た目を整えて使いやすいフォームにできる

実践的な活用

  • 顧客リストの管理
  • 商品在庫の管理
  • アンケート回答の整理
  • 日報や報告書の作成

難しく感じるかもしれませんが、一つひとつの手順は本当に簡単です。まずは気軽に読み進めてみてください。

入力フォームってなに?なぜ便利なの?

入力フォームとは

入力フォームとは、データを入力するための専用の画面のことです。普通にExcelを使う時は、セル(マス目)に直接文字や数字を入力しますよね。でも入力フォームを使うと、まるでWebサイトの申込フォームのような画面で、項目ごとに整理されたボックスに入力できるんです。

想像してみてください。お客様の情報を管理するとき、いつものExcelだと「A1に名前、B1に電話番号、C1に住所…」というように、横に並んだセルに入力していきます。でも入力フォームなら、「お名前:田中太郎」「電話番号:03-1234-5678」というように、縦に並んだ項目に入力できるんです。

なぜ入力フォームが便利なのか

1. 入力ミスが減る
普通の入力だと、どのセルに何を入力するか迷うことがありますよね。入力フォームなら、「ここに名前を入力してください」と明確に表示されるので、間違えにくくなります。

2. 入力が早くなる
項目が整理されているので、スムーズに入力できます。また、Tabキーを押すだけで次の項目に移動できるので、マウスを使う必要がありません。

3. 他の人も使いやすい
あなたが作ったExcelファイルを他の人が使う時も、入力フォームがあれば迷わずに使えます。「どこに何を入力すればいいか分からない」ということがなくなります。

4. データの整合性が保てる
後でお話ししますが、入力フォームには「この項目は必ず入力してください」「ここは数字だけ入力してください」といった制限を設けることができます。これにより、データの品質が向上します。

入力フォームの基本的な作り方

それでは、実際に入力フォームを作ってみましょう。今回は「顧客リスト」を例にして、お客様の情報を管理する入力フォームを作成します。

準備:データの項目を決める

まず、どんな情報を管理したいかを決めましょう。今回は次の項目にします:

  • お名前
  • 電話番号
  • メールアドレス
  • 住所
  • 年齢
  • 性別

手順1:見出しを作る

  1. 新しいExcelファイルを開いてください
  2. A1セルに「お名前」と入力します
  3. B1セルに「電話番号」と入力します
  4. C1セルに「メールアドレス」と入力します
  5. D1セルに「住所」と入力します
  6. E1セルに「年齢」と入力します
  7. F1セルに「性別」と入力します

これで、データの項目(見出し)ができました。

手順2:入力フォームを表示する

ここからが本番です。入力フォームを表示させる方法をお教えします。

Excel 2016以降の場合

  1. 作った見出しのどれかをクリックします(例:A1セルの「お名前」)
  2. 画面上部の「データ」タブをクリックします
  3. 「フォーム」というボタンを探します

「フォーム」ボタンが見当たらない場合は、次の手順で表示させることができます。

  1. 「ファイル」→「オプション」→「クイックアクセスツールバーのユーザー設定」
  2. 「コマンドの選択」で「すべてのコマンド」を選択
  3. 「フォーム」を見つけて「追加」をクリック
  4. 「OK」をクリック

これで画面左上に「フォーム」ボタンが表示されます。

手順3:入力フォームを使ってみる

「フォーム」ボタンをクリックすると、入力フォームが表示されます。どうでしょうか?先ほど作った項目が、縦に並んだ入力ボックスになっていますね。

試しに、最初のお客様の情報を入力してみましょう。

  • お名前:田中太郎
  • 電話番号:03-1234-5678
  • メールアドレス:tanaka@example.com
  • 住所:東京都新宿区1-1-1
  • 年齢:35
  • 性別:男性

入力が終わったら「新規」ボタンをクリックします。すると、入力した内容がExcelシートに自動的に保存され、次のお客様の情報を入力できるようになります。

このように、入力フォームを使うと、とても簡単にデータを追加できるんです。

より使いやすいフォームにするための工夫

基本的な入力フォームができたところで、もっと使いやすくするための工夫をご紹介します。

選択肢を作る(ドロップダウンリスト)

「性別」のような項目は、毎回「男性」「女性」と入力するより、選択肢から選べた方が便利ですよね。これを「ドロップダウンリスト」と言います。

作り方

  1. 空いているセル(例:H1、H2)に選択肢を作ります
  • H1:男性
  • H2:女性
  1. F列(性別の列)を選択します
  2. 「データ」タブの「データの入力規則」をクリック
  3. 「設定」タブで「入力値の種類」を「リスト」に変更
  4. 「元の値」にH1:H2と入力(または選択肢のセル範囲を指定)
  5. 「OK」をクリック

これで、性別を入力する時に▼ボタンをクリックすると、「男性」「女性」の選択肢が表示されるようになります。

入力必須項目を設定する

お名前や電話番号など、絶対に入力してほしい項目には、空白のまま進めないようにすることができます。

作り方

  1. 必須にしたい列(例:A列の「お名前」)を選択
  2. 「データ」タブの「データの入力規則」をクリック
  3. 「設定」タブで「入力値の種類」を「ユーザー設定」に変更
  4. 「数式」に「=LEN(A2)>0」と入力
  5. 「エラーメッセージ」タブで「お名前は必須項目です」というメッセージを設定
  6. 「OK」をクリック

これで、お名前が空白のまま次に進もうとすると、エラーメッセージが表示されるようになります。

数字のみの入力制限

年齢欄には数字以外入力できないようにしましょう。

作り方

  1. E列(年齢)を選択
  2. 「データ」タブの「データの入力規則」をクリック
  3. 「設定」タブで「入力値の種類」を「整数」に変更
  4. 「最小値」に1、「最大値」に120と入力
  5. 「エラーメッセージ」タブで「年齢は1?120の数字で入力してください」と設定
  6. 「OK」をクリック

これで、年齢欄には1?120の数字しか入力できなくなります。

見た目を整えて使いやすくする方法

機能だけでなく、見た目も大切です。使いやすく、見やすいフォームにするための工夫をお教えします。

見出しを分かりやすくする

色を付ける

  1. 見出し行(1行目)を選択
  2. 「ホーム」タブの「塗りつぶしの色」で薄い青色を選択
  3. 「フォントの色」で白色を選択

文字を大きくする

  1. 見出し行を選択したまま
  2. フォントサイズを12pt程度に変更
  3. 「太字」ボタンをクリック

列の幅を調整する

項目によって必要な幅が違いますので、調整しましょう。

自動調整

  1. 見出し行を選択
  2. 「ホーム」タブの「書式」→「列の幅の自動調整」をクリック

手動調整

  • 列の境界線をドラッグして、適切な幅に調整

枠線を付ける

データが見やすくなるよう、枠線を付けましょう。

  1. データ範囲全体を選択
  2. 「ホーム」タブの「フォント」グループにある「罫線」の▼をクリック
  3. 「格子」を選択

これで、きれいな表の形になります。

入力フォームの背景色を変える

入力フォーム自体の見た目は変更できませんが、元のシートを美しくすることで、より使いやすくなります。

交互の行に色を付ける

  1. データ範囲を選択
  2. 「ホーム」タブの「テーブルとして書式設定」をクリック
  3. 好きなスタイルを選択

これで、1行おきに色が付いて、データが見やすくなります。

実際に使ってみよう – 具体的な活用例

理論だけでなく、実際の使用例をご紹介します。どのような場面で入力フォームが活躍するか、具体的に見てみましょう。

活用例1:顧客管理システム

シチュエーション
小さなお店を経営していて、お客様の情報を管理したい場合

項目設定

  • 顧客ID(自動で番号を振る)
  • お名前(必須)
  • 電話番号(必須)
  • メールアドレス
  • 住所
  • 生年月日
  • 性別(ドロップダウンリスト)
  • 初回来店日
  • 最終来店日
  • 備考

工夫のポイント

  • 顧客IDは自動で連番が入るようにする
  • 電話番号は「090-1234-5678」の形式で入力するよう制限
  • 生年月日は日付形式で入力するよう制限
  • 性別は「男性」「女性」「その他」から選択

活用例2:商品在庫管理

シチュエーション
小売業で商品の在庫を管理したい場合

項目設定

  • 商品コード
  • 商品名
  • カテゴリ(ドロップダウンリスト)
  • 仕入れ価格
  • 販売価格
  • 在庫数
  • 仕入れ先
  • 登録日
  • 更新日

工夫のポイント

  • カテゴリは事前に決めた選択肢から選ぶ
  • 価格は数字のみ入力可能にする
  • 在庫数は0以上の整数のみ入力可能
  • 登録日は今日の日付が自動で入る

活用例3:アンケート回答の整理

シチュエーション
イベントの参加者にアンケートを取り、その回答を整理したい場合

項目設定

  • 回答者ID
  • 氏名
  • 年代(ドロップダウンリスト)
  • 職業(ドロップダウンリスト)
  • 満足度(1?5の数字)
  • 良かった点
  • 改善点
  • 次回参加希望(はい・いいえ)
  • 回答日

工夫のポイント

  • 年代は「20代」「30代」「40代」等から選択
  • 職業は主要な職業から選択
  • 満足度は1?5の数字のみ入力可能
  • 次回参加希望は「はい」「いいえ」から選択

よくある問題とその解決方法

入力フォームを使っていると、時々問題が起こることがあります。よくある問題と、その解決方法をご紹介します。

問題1:フォームボタンが見つからない

症状
「データ」タブを見ても「フォーム」ボタンが見当たらない

解決方法

  1. 「ファイル」→「オプション」をクリック
  2. 「クイックアクセスツールバーのユーザー設定」を選択
  3. 「コマンドの選択」で「すべてのコマンド」を選択
  4. 一覧から「フォーム」を探して選択
  5. 「追加」ボタンをクリック
  6. 「OK」をクリック

これで画面左上にフォームボタンが表示されます。

問題2:入力フォームが正しく動作しない

症状
フォームをクリックしても何も起こらない、または正しく表示されない

解決方法

  1. 見出し行(1行目)に項目名が正しく入力されているか確認
  2. 見出し行のセルを選択してからフォームボタンをクリック
  3. 見出し行に空白のセルがないか確認
  4. 項目名が重複していないか確認

問題3:日本語が正しく表示されない

症状
入力フォームで日本語が文字化けする

解決方法

  1. 「ファイル」→「オプション」→「詳細設定」
  2. 「Lotus互換性設定」の「Microsoft Excelメニューキー」のチェックを外す
  3. Excelを再起動

問題4:データが保存されない

症状
入力フォームでデータを入力しても、シートに反映されない

解決方法

  1. 入力後、必ず「新規」ボタンまたは「閉じる」ボタンをクリック
  2. 「Enter」キーを押しただけでは保存されない場合がある
  3. ファイルを保存する前に、必ずフォームを閉じる

問題5:入力規則が働かない

症状
設定した入力制限(必須項目、数字のみ等)が機能しない

解決方法

  1. 入力規則を設定する列を正しく選択しているか確認
  2. 数式に間違いがないか確認
  3. 既に入力されているデータが制限に違反していないか確認
  4. 必要に応じて、制限を解除してから再設定

さらに便利に使うための応用テクニック

基本的な使い方をマスターしたら、さらに便利に使うためのテクニックをご紹介します。

自動で連番を振る方法

顧客IDや商品コードなど、自動で番号を振りたい場合があります。

手順

  1. 最初の行(2行目)に「1」と入力
  2. 次の行(3行目)に「2」と入力
  3. この2つのセルを選択
  4. 右下の小さな四角をドラッグして下に引っ張る

これで、自動で連番が入力されます。

今日の日付を自動で入力する方法

登録日や更新日を自動で入力する方法です。

手順

  1. 日付を入力したいセルを選択
  2. 「=TODAY()」と入力
  3. Enterキーを押す

これで、今日の日付が自動で入力され、ファイルを開くたびに最新の日付に更新されます。

計算式を使った便利な機能

年齢を生年月日から自動計算する方法です。

手順

  1. 年齢を表示したいセルを選択
  2. 「=DATEDIF(生年月日のセル,TODAY(),"Y")」と入力
  3. Enterキーを押す

例:生年月日がE2セルにある場合
「=DATEDIF(E2,TODAY(),"Y")」

これで、生年月日を入力すると自動で現在の年齢が計算されます。

条件付き書式で視覚的に分かりやすく

重要なデータを色で区別する方法です。

例:在庫数が少ない商品を赤色で表示

  1. 在庫数の列を選択
  2. 「ホーム」タブの「条件付き書式」をクリック
  3. 「新しいルール」を選択
  4. 「数式を使用して書式設定するセルを決定」を選択
  5. 数式に「=在庫数のセル<10」と入力
  6. 「書式」で背景色を薄い赤に設定
  7. 「OK」をクリック

これで、在庫数が10個未満の商品が赤色で表示されます。

複数のシートでデータを管理

規模が大きくなってきたら、データを複数のシートに分けて管理できます。

  • 「顧客マスタ」シート:基本的な顧客情報
  • 「購入履歴」シート:購入記録
  • 「集計」シート:売上等の集計

各シートに入力フォームを作成し、必要に応じてデータを参照できます。

まとめ

長い記事を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。Excel の入力フォームについて、基本的な作り方から応用テクニックまで、幅広くお話しさせていただきました。

この記事で学んだことの振り返り

基本スキル

  • 入力フォームとは何か、なぜ便利なのかを理解
  • 基本的な入力フォームの作成方法
  • 見出しの設定からフォームの表示まで

応用スキル

  • ドロップダウンリストを使った選択肢の作成
  • 入力規則による制限設定(必須項目、数字のみ等)
  • 見た目を整えるための書式設定

実践的活用

  • 顧客管理、在庫管理、アンケート整理等の具体例
  • よくある問題とその解決方法
  • さらに便利に使うための応用テクニック

入力フォームを使うメリット(再確認)

  1. 入力ミスの削減:項目が明確で、制限も設定できる
  2. 作業効率の向上:スムーズで快適な入力体験
  3. データ品質の向上:一貫性のあるデータ管理
  4. 他の人との共有:誰でも使いやすいシステム

次のステップへ

この記事で学んだことを活用して、ぜひ実際に入力フォームを作ってみてください。最初は簡単なものから始めて、徐々に高度な機能を追加していけばよいのです。

おすすめの練習順序

  1. 5項目程度の簡単なフォームを作成
  2. ドロップダウンリストを1つ追加
  3. 必須項目を1つ設定
  4. 見た目を整える
  5. 実際の業務で使ってみる

最後に

Excel の入力フォームは、一度覚えてしまえば、様々な場面で活用できる便利な機能です。最初は戸惑うかもしれませんが、実際に手を動かしながら練習すれば、必ずマスターできます。

分からないことがあっても、焦らずに一つずつ解決していけば大丈夫です。この記事が、皆さんのExcel活用の一助となれば幸いです。

Excel を使った作業が、より楽しく、より効率的になることを心から願っています。頑張ってください!